WORLD NEWS
細菌の酵素が「8文字」の遺伝暗号を読み取った
自然DNAの4種類に合成塩基4種類を加えた「8文字の遺伝アルファベット」を、大腸菌RNAポリメラーゼが読み、RNAへ転写できました。9月2日のNature Communications論文はP:ZとB:Sの2組が天然塩基に似た形で酵素に収まる構造を示しました。
新しい生命体を作った研究でも、人の細胞で治療を実証した研究でもありません。精製した細菌酵素と短い核酸による試験管実験で、細胞内の複製、転写、翻訳を安定して続ける課題は残ります。
8文字とは
A、T、C、Gに合成P、Z、B、Sを加えます。配列と化学機能の組合せは増えますが、自然生物の文字ではありません。
どう確認したか
取り込みを測定し、2.42~2.75オングストロームのクライオ電顕構造を4つ解析しました。合成対は天然対に似ていました。

誤りはあったか
Zは天然Gと誤対合することがありました。化学基を変えたZ*で誤りを減らしましたが、完成した無誤差系ではありません。
なぜ重要か
新しい結合分子、診断、材料につながる可能性があります。細胞内安定性、毒性、精度、生物安全性の確認が必要です。
次の課題
細胞で長期維持できるか、複製とタンパク質翻訳までつながるかを調べます。今回は転写の一段階の証明です。